新企画で、薬剤師の先生方より内服についてのコラムを始めました。第1回目はお子さんの内服の仕方についてコツをまとめていただいております。薬剤師の先生方、ありがとうございます。また、今後もよろしくお願いします。
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お子さんに薬を飲ませるのに困っている親御さんは多いのではないでしょうか?
「薬嫌いで飲ませようとすると逃げまわる」
「何に混ぜても気付かれる」
「何とか飲ませたがむせて吐いてしまった」
「抗生物質が苦手」
などのご相談をよくお受けします。
そこで日頃お子さんに薬を飲ませるのに苦労している親御さん手助けになればと薬の飲ませ方をまとめました。
乳児(1歳未満)の場合
- 水薬であれば容器を泡立たないように軽く振り中身を均一にしてから、1回分を添付のカップやスポイトを使って量り飲ませます。
- 粉薬を数滴の水で練って団子やペースト状(※1)にして、赤ちゃんの上顎や頬の内側につけてから授乳をしたり湯冷ましを飲ませます。
- 粉薬を少量の水に溶かしてスポイトを使って頬の奥に流し込むようにして飲ませる。
気管に入るとせき込むことがあるため注意が必要です。
先に乳首だけをくわえさせて、吸い始めたらシロップ薬を入れると、こぼさずに飲ませることができます。
幼児(1~5歳)の場合
- 粉薬を少量の飲料で溶いて飲ませる。
お子さんの薬は飲みやすいように作られていますので薬を飲む直前に溶かし、その後速やかに飲ませてください。
- お子さんが好きなものと混ぜて飲ませます。
例)ヨーグルト、アイスクリーム、ジャム、プリン、ジュース、練乳など
いくら好きなものでもなるべくひと口、ふた口で薬を飲ませるようにしましょう。ただし混ぜるもの、飲料によってはかえって苦みがでたり、薬の効き目が弱くなることがありますので何と混ぜてよいのかは事前に薬剤師に確認するようにしましょう。またミルクやごはんなど主食に混ぜるのは基本的に避けましょう。主食を受け付けなくなることもあります。
- 服薬補助ゼリーやオブラートを使います。
食後はおなかがいっぱいで飲めなかったり食べたものと一緒に吐いてしまうことがありますので授乳前、食前、機嫌の良い時に飲ませてみて下さい。
咳がひどい時、痰が絡んで吐いてしまいそうな場合も、食前に飲ませる方がいいでしょう。また泣いている時や機嫌が悪い時などに無理に飲ませようとすると気管に入ってしまうこともありますので注意が必要です。
錠剤の飲ませ方
小学生になる頃には粉薬の1回量が多くなり、苦手な場合は飲ませるのが大変になります。その場合は錠剤の方が味を気にしなくてよい為おすすめです。
個人差はありますが錠剤が飲めるようになるのは6歳頃からが多いと思います。錠剤を飲む練習をラムネ菓子などで行って慣れさせるのも有効です。
- 錠剤、カプセルは口の中にくっつきやすいため、あらかじめ少量の水を飲ませ口の中を湿らせ、舌の奥のほうにお薬を置いて水を飲ませます。錠剤は水に沈むので飲み込むときには上を向いて飲むとスムーズです。逆にカプセルは水に浮くので少しうつむくようにすると飲みやすくなります
- 服薬補助ゼリーやオブラートを使います。最後に・・・薬が病気を治すためきちんと飲むことが大切であることを説明し、よく話して聞かせれば、小さなお子さんでも症状が良くなることは案外理解できるものです。またお子さんはお母さんの表情や雰囲気に敏感なのでにっこり笑顔で飲ませることが重要です。飲めなくても怒らず根気よく挑戦してみてください。お子さんはちょっとしたきっかけで飲めるようになることがあります。上手に飲めたらたくさん褒めてあげることが大切です。最後に疑問に思うことがありましたらお気軽に薬剤師にご相談ください。