小麦アレルギー

乳児期に発症する食物アレルギーの第3位で、その多くはアトピー性皮膚炎を合併しています。また成人の新規発症アレルギーでは第1位です。多くの料理・加工品に使用されており、除去が必要になると大変な食材と思います。うどんやパスタのような麺類やパンはもちろん、天ぷら、唐揚げ、カレー・シチュー、クッキーなどなど多岐に渡ります。加工品では表示義務のある「特定原材料」なので確認することができます。

離乳食開始時から小麦アレルギーの予測は困難ですので、初めての摂取は1日1回1かけらからです。受診のできる午前中にしてください。そして、パンは小麦だけではなく卵や牛乳を含むものも多いですので、うどんや素麺からにしましょう。また、パンは麺類よりも小麦含有量が多く、食パン1枚とうどん1玉(200g)が小麦から見たら同等の量です。

負荷試験は注意で鶏卵や牛乳と比較して少量の負荷でアナフィラキシーに至り、呼吸器症状(咳、喘鳴)が多いです。小麦に対する抗体は陽性でも、食べても症状がない人も多いので、小麦抗体陽性の信頼は高くありません。しかし、小麦が含むタンパク質の1つであるω-5グリアジンへの抗体は信頼できる指標でクラス4以上ならアレルギー症状はほぼ必発で負荷試験は避けたほうがいいと教えてもらいました。

栄養面:除去による問題はなく、料理中の小麦は米粉やでんぷんで代替しましょう。例:揚げ物の衣はコーンフレーク、米粉パンのパン粉、砕いた春雨で代替。しかし、米粉パンには弾力性をだすために小麦グルテンが入っていることがあります!!!!!!表示の確認をお願いします。

加工食品:醤油は可、味噌・酢も大丈夫なことが多いです。他の麦や穀類で約20%ほどアレルギー症状が出現します。同じイネ科の米、とうもろこしと交差反応を生じるので、必要時は負荷試験で確認が必要です。大麦・ライ麦は交差反応を起こす可能性はありますが、表示義務の対象外です。大麦から煎じた麦茶はタンパク質が抽出されないので多くの方は飲むことができます。

小麦は生で食べることはないので、加熱による抗原性(アレルギーを起こす力)の変化に考慮することはありません。

下の図のように乳幼児期からの小麦アレルギーは治る可能性が十分にありますので、スキンケアをしっかりしながら、負荷試験で確認していきましょう。

小麦に対するアレルギーは他にもあります。パン屋さんの喘息、触るだけで蕁麻疹や皮膚炎が起こる、そして、小麦製品を食べて2時間以内に運動をするとアナフィラキシーを起こす食物依存性運動誘発アナフィラキシーがあります。

小麦とアレルギーの関係は深いのです。字ばかりになってしまいました(-_-;)

一般の方に向けた企画をしたいなぁと思っています。エピペン講習会やスキンケア、喘息の吸入の実技など・・・なかなか、新たな一歩を踏み出すのは難しいなと思います。